建築模型の作成方法は使うソフトによって手法が異なりますが、ここでは一般的な設計事務所で利用しているJW-CADとの連携を前提にご説明します。
使うソフトは、
間取り図からパース図を簡単に作成するソフトの2種類をベースにご紹介します。
- マイホームデザイナーPro(64800円)
マイホームデザイナーは、安価(13500円)なバージョンもありますが、汎用的な3Dデータの出力ができないため3Dプリンタの出力のできる「Pro」版が必要です。
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手順1)
JW-CADで作成した平面図を下絵として利用します。DXF(CADデータ)もしくはJPEG(画像データ)をマイホームデザイナープロに読み込ませます。
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手順2)
下絵を参考に間取りを入力します。間取り入力は部屋単位に簡単に入力できます。
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手順3)
建具を入力します。建具は窓、ドアなど類別されており、高さや幅の調整も数値入力で正確にできます。鳥瞰図ならここまでの入力で自動的にパース化されます。階高等の基本情報は、あらかじめセットされており、変更も可能です。
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手順4)
パース図がOKであれば、天井や屋根のレイヤー属性をはずして3D-DXFに書き出します。
※手順1から4までは、Shadeドリームハウスでもほぼ同様の機能があります。(定価9240円、キャンペーン価格4280円)。但し、書き出しは3D-DXFではなく後述の「SHADE」と互換性のあるファイルに限定されます。機能は十分です。家具、建具等のデータも豊富です。 |
※また、その他の3D-CADや建築系のソフトで作成したデータでも汎用的な3Dフォーマットでの出力ができるのであれば、以下の手順は同じです、。 |
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手順5)
CGソフトの「Shade」(Basic版13000円、Standard版43200円のいずれか)で先のデータを読み込み、修正を加えます。といっても、どちらかというと3D印刷に必要のない余分なデータやエラーデータの削除などを行います。修正後、3Dプリンタ用のデータ形式であるSTL形式でデータを保存します。
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手順6)
「Netfabb」というSTLデータのチェックをするソフトにかけエラー修正後、データは完成です。Netfabbでもエラーが残る場合は、より高度な「Netfabb Cloud」で修正します。いずれも無料です。(有償版もあります。)
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手順7)
さあ、やっとデータの完成です。あとは、3Dプリンタに出力するだけです。
その際、出力のクオリティやサイズによって利用するプリンタが異なります。とりあえず検討用の模型作成なら低価格のプリンタで十分です。しかし、営業目的や高品質な出力が求められる場合は、多少高価なプリンタが必要です。特に建築系は直線がきれいに造形されていないと見た目の印象が悪いので、光造形機にような精度の高いプリンタが求められます。
ちなみに添付伊の図は、低価格のFDMタイプでの出力例です。
ピンバック: ブログを見て模型を作ったという建築会社に伺いました。 | 3Dプリンタで何が出来るの?説明してよ!と言われて書いているBlog